普段の業務において、私どもが収益物件を扱う機会はあまり多くありません。一般的なマイホームとしての不動産を取り扱いさせていただくことが圧倒的に多い状況です。
昔から新築ワンルームマンションのしつこい電話営業を私自身も受けたことがありますが、世間的にもこうしたワンルームマンション投資は現実的に中々厳しい結果となることは知られてきているのではないでしょうか。
そうした中、『東京23区・中古ワンルーム』投資という見慣れない広告を目にしました。「新築は高いため利回り的に儲からない、でも中古ならもしかしたら……」と思わず考えさせられる広告に、少し私も反応してしまいました。果たしてこの投資は一般投資家の利益になるものなのでしょうか。私なりの私見をお伝えできればと思います。
スマホを見ていると、次のような広告が目に入ることがあります。
「低リスクで始める都心マンション投資」
「入居率98%超!手堅く作る将来の私的年金」
「サラリーマンの節税・資産形成」
「将来の年金が不安」「インフレ対策をしなければ」という焦りから、思わずタップして資料請求やセミナーに申し込んでしまいそうになる方も多いのではないでしょうか。
しかし、その「手堅く安心そうに見える投資」の裏側には、一般の個人投資家が利益を出すのが極めて難しい、冷徹なビジネスモデルが隠されています。
業者のセールストークや広告では、主に次のような「安心材料」が前面に出されます。
東京23区という強い立地:人が集まるエリアだから、将来も空室になりにくい。
驚異的な入居率(98%〜99%):空室リスクが極めて低く、家賃が入り続ける。
手間がかからない:管理会社がすべて代行してくれるので、本業が忙しい会社員でも安心。
これ自体は嘘ではありません。確かに立地は良く、空室リスクも低いでしょう。しかし、「物件のクオリティの高さ」と「投資としての儲け」は別問題であるという点を見落としてはいけません。
これらの物件の表面利回りは、おおむね3%〜5%(平均して4%前後)程度に設定されています。ここに現在のローン金利や、管理費・修繕積立金・固定資産税などの諸経費がかかってきます。
シミュレーションをしてみると、現実が見えてきます。
家賃収入が入るものの、ローン返済と各種経費で毎月相殺され、手元に残るキャッシュフロー(手残り)はほとんどないか、毎月持ち出し(マイナス)になる。
「現役時代はトントンでも、ローンを完済した将来にマンションが残る」と言われますが、果たしてそのとき建物は何年経っているでしょうか?
「投資」と名乗りながら、毎月お金を生み出すどころか持ち出しが発生したり、何十年も銀行と業者に利息や手数料を払い続ける仕組みになっているのが実態です。これでは、何のために投資をしているのか分からなくなってしまいます。
では、このスキームで一番得をしているのは誰でしょうか? 答えは「物件を販売している会社」です。
彼らのビジネスモデルの核心は次の通りです。
業者は、自社独自のルートやネットワークを駆使して物件を仕入れる。
その仕入れ値(原価)に、会社の利益や販売コストをしっかり上乗せした「割高な価格」で、一般の個人投資家に売りつける。
売却益(キャピタルゲイン)を手に入れた後も、「管理委託手数料」という名目で毎月継続的にオーナーから手数料を徴収し続ける。
つまり、最初に相場より高い価格で物件を掴まされ、低い利回りと重いローンのリスクをすべて背負わされるのは、最後に買った一般の投資家(あなた)です。
新築ワンルームマンションを売る会社と、こうした都心中古ワンルームを売る会社で、構造の本質は何も変わりません。看板が「新築」から「中古」に変わっただけで、やっていることは同じ「情弱ビジネス」の側面を持っています。
「東京の不動産だから安心」「プロが管理してくれるから大丈夫」という耳障りの良い言葉の裏には、「業者が確実に儲かるための緻密な仕組み」があります。
もし「将来の不安を解消したい」「資産を増やしたい」と思うのであれば、
銀行のローンを組んで、利回り4%前後の割高な物件を買うこと
会社の利益や手数料をすべて自分が被るスキームに乗ること
これが本当に正解なのか、一度立ち止まって冷徹に計算してみてください。甘い言葉の裏にある構造を見抜き、大切な資産を守る目を養うことが何よりも大切です。
私ども「ひかり不動産販売」は、普段から一般的なマイホームの売買など、皆様の暮らしに寄り添うお取引を大切にさせていただいております。
当社では、仲介手数料を無料または半額とさせていただくことがございますが、だからといって他の名目で別の費用を上乗せしてご請求するようなことは一切ございません。
不動産は、人生において最も大きな資産の一つです。業者側の都合の良いスキームや隠れたコストに振り回されることなく、いつでも一般の売主様、買主様と同じ目線に立ち、親身になってサポートできる「真の味方」でありたいと私たちは考えています。
もし不動産に関して少しでも疑問や不安な点がございましたら、どうぞいつでもお気軽にご相談ください。